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インプラントを行う前に

インプラントが適した症例

インプラントは基本的に、年齢や性別に関係なく、受けることができる治療法です。

入れ歯や義歯でお悩みの方から、事故等のアクシデントで歯を失った方まで、幅広い年齢層の方に、適応します。

インプラントと骨が、しっかりと結合する特性を生かして、近年では、矯正治療の固定源にも用いられるなど、その有用性は、ますますの広がりをみせています。 今後も、より一層、身近な治療法になっていくことでしょう。

インプラントが適さない症例

インプラントは一般に、骨の成長が落ち着く16才以上であれば、80代くらいまでの方に、行うことができるといわれています。

ただし、全身の健康状態によっては、インプラントを行うのが難しいケースもあります。

重度の糖尿病や、心疾患、肝疾患がある方、人工透析を行っている方、骨粗鬆症で骨密度が極端に低下している方の場合は、一部、インプラントが行えない場合があります。

また、顎骨の萎縮が進行し、骨が不足している症例も、インプラントを行うことが、難しいかもしれません。ただし、特殊な方法を用いて、骨の不足を補える場合もあります。

全身及び、口腔内の状態を確認し、インプラントが適した症例かどうかを診断致しますので、まずはお気軽に、ご相談下さいませ。


ティシュー・エンジニアリングとインプラント

将来、再生医療(ティシュー・エンジニアリング)が発達すれば、自己の細胞を培養することで、歯を再生できるかもしれないと言われます。
細胞の培養からクローン羊が誕生したように、可能性はあると思いますが、現段階では、その詳細については、未知数です。

もし、近い将来に実験的に成功例が現れたとして、あらゆる症例に適応できるのか、どの程度まで信頼性のある治療法となるのか、副作用やデメリットはないものか、症例が少なく、時間が経過していない段階では、臨床レベルで行うことは、リスクが高いものと思われます。

自己の細胞を培養するとはいえ、自分の免疫が自分の細胞を攻撃する、自己免疫疾患やアレルギーが頻発する現代においては、必ずしも拒絶反応がなく、長年安定するとは、言い切れるものではないでしょう。
拒絶反応が出た場合には、失敗に終わるか、免疫抑制剤を飲み続けることになることも考えられますが、免疫を抑えることには、デメリットも生じます。

また、臓器移植に数千万円もの治療費がかかるように、最先端の実験的な治療法は、高額な治療となる可能性があります。開発当初は、特殊な研究所でのみ行える、高額な治療になる可能性が高いですし、その後、一般の方が行える範囲の治療費になり、安全面も確立するまでに、どのくらいの年月がかかるのか、明らかではありません。

医療に携わる者として、「夢の治療法」が開発されることに期待したいものですが、現実を直視する立場にある以上、夢ばかりを語るわけにはいきません。

一方インプラントは、1952年にチタンと骨の結合が発見され、60年代に開発されて以来、様々な研究が重ねられ、数多くの症例が行われて、今では信頼性の高い治療法の一つとしての地位を、確立するまでになっています。
「夢」は夢として、現段階で歯を失った場合には、入れ歯や差し歯などの義歯を用いるか、インプラントを行うかが、現実的な選択といえるのではないでしょうか。


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